気分の波と治療を理解する

気分が大きく上下する時に考えること ― 双極症

双極症では、うつ状態だけでなく、躁・軽躁や安定期を含めて経過を見る必要があります。同じセルフケアでも、今どの状態にあるかで適切さが変わることがあります。

「元気になった」ことと、躁・軽躁は同じではない

気分が良い、活動的になった、仕事が進むといった変化だけで躁・軽躁と判断することはできません。診断では、睡眠、活動性、判断、会話、考えの速さ、生活への影響、過去の経過などを含めて評価します。

治療は時期によって変わる

双極症では薬物療法が治療の中心的な役割を持ち、心理療法・心理教育・再発予防支援はその上に組み合わせられます。急性の躁状態と、安定している時期の支援を同じように扱うことはできません。

安定している時には、再発を防ぐ準備が役立つ

心理教育や再発予防では、本人が以前から知っている早期サイン、睡眠と生活リズム、治療の継続、家族や支援者との共有などを扱います。研究では、心理教育などの心理社会的介入が再発予防に役立つことが示されています。

「症状が落ち着いた」だけで回復とは限らない

安定期でも、仕事、人間関係、身体面、生活の満足度などに困りごとが残ることがあります。治療や支援では、気分の症状だけでなく生活機能やQOLも見る必要があります。

このサイトは躁・軽躁の診断や薬の調整をしません。
また、活動性が上がっている時に「もっと寝なくていい」「さらに予定を増やそう」といった方向へ押しません。支援できるのは、既存の治療計画や本人が知っている早期サインを整理し、受診時に伝えやすくする範囲です。

主な参考

  1. NICE CG185: Bipolar disorder
  2. 双極症診療ガイドライン 2023
  3. Group psychoeducation / CBT meta-analysis

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